SELECTOR 03
村井 素良(スタイリスト)
スタイリストのプライドを胸に
オールブラックで現場に向かう
スタイリストってたくさん服を知っている&持っているはずなのに、現場で会うといつもシンプルな”黒”を選んでいる気がする。でもそれには理由があって、そんなスタイルを象徴するオールブラックのオーバーオールが、村井さんの今の気分。
ブランドの世界観を築いた
立役者が1番気になるアイテム
最近ではOZworldの『MIKOTO ~SUN NO KUNI~ feat. 唾奇&Awich』を担当するなど、数々のラッパーのMVやファッション誌でスタイリストとして活躍する村井さん。「一昨年の年末ぐらいにとある制作会社の方から連絡いただいて、TSDESIGNのビジュアルをリニューアルしていきたいっていうリクエストがあったので、それに対して自分が携わらせていただいたって感じです」。いまのTSDESIGNの世界観を作り上げた立役者の一人であり、ブランドのことをよく知る人物の一人だ。普段からブランドのアイテムを使用することが多く、「バラクラバはジムとかでドゥーラグみたいに巻いて使ってます」と、普段のファッションアイテムとしても使用できるデザイン性にも魅力を感じているそう。そしてこれから仕事の現場で着たいと思っているのが、オールブラックのカバーオール。「ファッションシューティングをはじめとする現場はやっぱり動き回るし、外ロケとかも多いので動きやすさは大事ですね。元々汗をかきやすいタイプなので、生地感も薄めで汗かいてもすぐ速乾してくれるのも良いです。あとはそもそもがオールインワンとか繋ぎが好きなんですが、このゴテゴテさの無いスタイリッシュなシルエットにも惹かれました」。アシスタント時代もDickies®の874シリーズやPROCLUBを愛用し、タフなウェアを着ることが多かったそう。そして、ブラックを着ることにもこだわりがある。「プライベートはいろんな格好をするんですけど、現場のときは気持ちを切り替えるみたいな意味もあるかもしれません。あとは汚れが気にならなかったり、何も気にせずガサっと着れたりするのもいいですよね。細かい部分で言うとガラスに映り込みづらかったりするので、撮影の邪魔にもなりづらいです」。そんな言葉の通り、仕事に対する真摯な姿勢が服装に表れているのが、スタイリストがクールに見える証拠なのだろう。
今回選んだアイテムは従来のつなぎの概念を覆すデザインで、タテ、ヨコ全方位に伸びる「TS4Dストレッチ」を使用し、マーバスL加工による吸汗速乾、帯電防止、汚れが付いても落ちやすいSR(防汚)加工を付帯している。