VOL.6 株式会社エスパック
遊び心を製品開発に活かす
山形県上山市。自然豊かなこの土地に老舗ダンボールメーカー「株式会社エスパック」はある。大正11年11月11日に木工業として創業し、時代の流れと共に素材が木からダンボールへと変わっていった。山形県の名産品であるさくらんぼの可愛いデザインの箱や、日本酒の箱、自動車部品を梱包する為の大きなダンボール箱等、地元企業はもちろん全国の企業からの発注を受け、様々なダンボール箱の製造を行っている。
自社でデザインから製造まで手がける事も出来る
株式会社エスパック 佐藤 健太郎 社長
「遊び心」が世の中のニーズを叶える
株式会社エスパックには専門のクリエイトチームが存在する。自社で素早くデザイン作成とサンプル作成が出来る提案力が強み。その強みを活かし、ダンボール箱としての活用だけにとどまらず、様々な新規事業を展開している。ダンボール製簡易ベッド「クイックベース」は、軽くて丈夫で処分が簡単という利点がある。災害時や高齢者の終活、新生活を始める学生や新生児用のベットには経済的で便利なアイテムだ。トンガでの噴火が起きた際は大量のクイックベースを無償支援している。「ストン3」はダンボール製のさくらんぼ箱の組み立て補助具。この山形県ならではの製品は山形エクセレントデザイン展にて準大賞を受賞した。「僕が1番率先して遊んでます(笑)」と笑う佐藤社長の趣味はスケートボードと格闘技。社員皆がしっかり休みの日は遊んで有意義な時間を過ごす。そうすれば仕事へのモチベーションは高まるし、新しい発想や遊び心が育まれると考えている。
ダンボール製簡易ベッド「クイックベース」
さくらんぼ箱組み立て補助具「ストン3」
ユニフォーム選びもブランディング
以前の制服は古くさいデザインで人に見られるのが恥ずかしかったと語る佐藤社長。会社のブランディング強化を図っており、その一環としてユニフォームも一新させた。色選びや上下着用時のバランスや形にもこだわった上でティーエスデザインのユニフォームが1番フィットした。社内の雰囲気も明るく爽やかになり、ほとんどの社員が以前のユニフォームよりも気に入ってくれているそう。
「そこまでやるか。」と思わせる
株式会社エスパックが他社との大きな違いの一つとして挙げられるのは、付加価値を製品に与える事が出来る点。求められた物を作って終わるよりも、そこから更に一歩踏み込み、面白い提案が出来る。お客様が思いも寄らない新しい提案を生むことに価値があるという考え方に行き着いた。我々も同じく、「付加価値」は大きなテーマであり、様々な面で製品に付加価値を与える取り組みを行っている。我々もお客様に「そこまでやるか。」と思わせるような製品作りやサービス提供を心がけていきたい。